只許桐花

雪だけは

私の名を書いても許される

雲だけは

私の声を使っても許される

私の姿は

月の光だけで描けば

見える ただ

私と永遠の命の盟約を結ぶことができるなら

私は彼の五月の新娘になってもよい

山は 躍り狂う心に耐えながら

黙って何も言わず

ただ童心を咲かせた花を取り出し

自分自身を彼女に渡す

───桂子───